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2024年7月に、法曹界における人材不足問題の解決に向けてAIリーガルテックサービスや新時代の紛争解決機関の樹立を目指す株式会社KenRi（以下KenRi社）に新規出資を実行しました。今回のシードラウンドでは総額7,000万円であり、当社はリード投資家として参画しています。

KenRiは、「正当な権利者が泣き寝入りしない司法社会を構築する」というミッションの実現に向けて、日本の司法制度が抱える「2割司法」と呼ばれる課題に取り組んでいます。本記事では、当社がKenRiに出資した背景として、法曹界を取り巻く環境とKenRi社の狙いや強みに焦点を当てて解説します。

目次

• • 1.法曹界を取り巻く環境
  • 2.紛争解決プロセスの効率化に向けたAI技術の融合と新時代の紛争解決機関の樹立
  • 3.優れた経営チーム
  • 4.終わりに

1.法曹界を取り巻く環境

現状、法律トラブルに遭い弁護士を必要としている方々のうち、司法サービスにアクセスできるのはおよそ2割。残りの8割の方々は、泣き寝入りを余儀なくされている状況にあります※。その要因の1つが、法曹人口の不足や紛争解決プロセスにおける生産性の課題です。物流や医療、建設業界の人材不足は2024年問題として認識されつつありますが、同様の問題は法曹界においても潜在的に深刻化しているのです。

※約20年前に元日本弁護士連合会会長の中坊公平氏が提唱した「2割司法」は、2024年現在でも「約2人に1人はトラブルに遭っても弁護士に相談できない「泣き寝入り」経験がある」と、課題として上がる。

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2.紛争解決プロセスの効率化に向けたAI技術の融合と新時代の紛争解決機関の樹立

KenRi社は、このような法曹界の課題に対して、これまで築いてきた日本の司法に対する信頼を維持しながら、AIアソシエイト事業（法務におけるナレッジ共有サービス）など、テクノロジーを活用したAIリーガルテックサービスを提供することで、より効率的な司法制度の構築を目指しています。

また、効率的な司法制度として、「ODR（オンライン紛争解決サービス）」提供を目指し、その第一歩として「ADR（裁判外紛争解決手続）」の認証取得に向けて準備を進めています。さらに、KenRi社は法律事務所KenRiを併設しており、実務とテクノロジーの融合を図っています。当社は、本アプローチが法曹界の課題を解決し、法曹界の新たなスタンダードになることを期待しています。

3.優れた経営チーム

創業者の西田氏は、大手法律事務所やリーガルテック企業での豊富な経験を持ち、紛争解決分野に関する深い知見と強いビジョンを有しています。また、KenRi社には、国内の大手法律事務所やリーガルテック企業出身の弁護士、Preferred Networks出身の機械学習エンジニア、リーガルテック業界での開発経験を有するバックエンドエンジニア、AI事業に関する豊富な経験を有するプロダクトマネージャーなど優秀な人材が集結しており、この多様な経験と専門知識を持つチームが、KenRi社の成長を強力に後押しすると確信しています。

4.終わりに

当社は、KenRi社の掲げるミッション、それを実行する優れた経営チームに共感するとともに、本アプローチが日本の法曹界における人材不足問題の解決や社会正義・法の支配の実現を維持する重要な一歩であると考え、この度の出資を決定いたしました。法曹界における人材不足問題の解決に寄与することで、司法サービスへのアクセス向上と、より良い司法社会の実現に貢献すべく、プロダクト開発、採用含めて全力でサポートを行ってまいります。

また、KenRi社は、現在エンジニアを募集しています。法曹界の未来を一緒に築きたい方は、ぜひご応募ください！

ON＆BOARDは、「ONBOARD New Tech ＆Top Teams Faster than Ever.」を使命として掲げ、創業期からのリスクマネーの提供を通じたユニコーン企業の創出と世界・日本の社会課題の解決を実現すべく、早期のグローバル展開や独自技術で未解決課題の解決などに挑むスタートアップを応援しています。ぜひ、資金調達のみならず創業前のタイミングからもお気軽にご相談いただければと思います。

株式会社KenRiについて

社名：株式会社KenRi
設立：2024年4月
代表者：代表取締役 西田 燎平
所在地：東京都中央区
事業内容：リーガルサービス及びローヤー支援サービスの開発
URL：https://kenrisolutions.com

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