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6カ月で巻き返す、スタートアップの"再建術"

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ON&BOARD TIMES編集部/ON&BOARD TIMES編集部
BY ON&BOARD TIMES編集部

スタートアップの世界では、絶えず変化と挑戦にさらされます。とりわけ、このままでは資金が尽きると見えたとき、迅速な判断と行動が求められます。

事業を立て直すのか、あるいは売却を選ぶのかは、スタートアップにとって重大な分岐点となります。

では、事業を立て直すと決断した場合、具体的にどのような戦略を立て、何を実行すべきなのでしょうか。

目次

・最優先はキャッシュフローの改善
・資金調達と事業の見直しはセットで考える
・コミュニケーションで組織の不安を解消する
・株主との定期的なコミュニケーション
・ワンポイントアドバイス

最優先はキャッシュフローの改善

まず重要なのは、キャッシュフローを速やかに改善することです。いかに優れたビジネスモデルであってもキャッシュが尽きてしまうと、事業を継続することはできません。

すぐにできるアクションは以下の3つです。

  • 支出を遅らせる:コスト削減や支払いタイミングの調整を検討する
  • 収入を早める:請求サイクルを短くする、前払いプランを導入する
  • 家計簿レベルで管理する:毎日の入出金を細かく把握し、無駄を削る

経営陣が家計簿感覚で徹底的に資金繰りを最適化することで、思いのほか早期に改善策が見えてくるケースもあります。

資金調達と事業の見直しはセットで考える

「資金が⚪︎ヵ月で尽きる」とわかったとき、多くの場合はすぐに資金調達や会社売却を検討します。しかし、その前に「今のビジネスモデルは本当に正しいのか」を改めて考えることが大切です。

仮に資金調達に成功しても事業が不安定になったということはそもそものビジネスモデルが正しくなかった可能性があり、再び同じ状況に陥ります。

  • 粗利、キャッシュフロー、集客コストなどのドライバーを点検する

  • 顧客にとって魅力的な価格設定であっても、会社にとって採算が合わなければ持続できない

  • 優先度を見極める:緊急性の低いプロジェクトは一旦ストップし、リソースを集中する

たとえ、資金調達に成功しても、根本のビジネスモデルが不安定であれば、再び同じ状況に陥る可能性があります。採算性を高めるためにドライバーを適切に調整し、身の丈に合った規模へ修正することがポイントです。

コミュニケーションで組織の不安を解消する

緊急時こそ、経営陣は従業員・株主とのコミュニケーションを密に取り、組織が一丸となって再建に取り組む必要があります。特にコスト削減や組織体制の変更を進める際には、従業員への誠実な情報開示が欠かせません。

  • 定例ミーティングで全体像を共有し、不安の種を早期に把握する
  • 1on1などの個別対応で、具体的な問題や提案を吸い上げる

こうした場を通じて従業員が「自分の意見をきちんと聞いてもらえる」と感じられるようにすることで、再建の成否に大きく影響するモチベーションを維持できます。

株主との定期的なコミュニケーション

株主とは、定期的なコミュニケーションを通じて事業の現状や将来計画を共有しておくことがおすすめです。

ポジティブな成果だけでなく、支援が必要な領域もバランスよく伝えることで、具体的なアドバイスや協力を得やすくなります。全体での定例だけでなく、個別での1on1を行ってもよいでしょう。

  • 定例ミーティング:全体の数値や方針を共有

  • 個別での1on1:知見やネットワークを活用するための詳細な相談

株主との関係を強化しておけば、緊急時に追加出資や顧客紹介など、事業を加速させる後押しをしてもらえる可能性が高まります。

スタートアップが直面する課題は多岐にわたります。

  • キャッシュフローの改善

  • 事業モデルの再点検と資金調達

  • 社内外への丁寧なコミュニケーション

これらを徹底することで、6ヵ月という限られた期間でも大きく巻き返すことが可能です。経営陣、従業員、そして株主が一丸となって連携しあうことで、新たなステージへと駆け上がるチャンスをつかむことができるでしょう。

ワンポイントアドバイス

  • 実際の再建計画は事業特性に合わせて具体化することが重要です。キャッシュフローの把握やコスト削減策は「今すぐできる」具体案に落とし込みましょう。
  • 株主だけでなく、外部の専門家(財務アドバイザーや弁護士など)との相談も併せて行うと、早期に対策を固められます。